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徒然

上の空

2013年12月11日

文章を書くのに、いろいろと妄想していた時に、ふと、今、誰かに声をかけられたら、上の空で返事するんだろうな・・・と考えた。で、引っかかった。上の空? 「うわのそら」と読んで、「うえのそら」と書く。

それぞれを考えつつ、思いつくものと言えば、異様に高い空とか、空を見上げて・・・・ぼんやり・・・・。
よく分からないので、調べてみた。「心空なり」という言葉があるらしい。これは、「こころそらなり」と読むらしい。初めて聞いた言葉です。「空なる心」を強調するのに「上の空」が使われたとある。「こころそらなり」の意味を調べたら、「心が自分のからだから離れてしまったようだ。うわの空である」と書いてあるサイトがあった。これでは、「心空なり」と「上の空」は、同じ意味の言葉になってしまう。

「空なり」を調べてみた。「くうなり」で「それ自体には絶対的な実体がない」。
「そらなり」で、「心がうつろだ。上の空だ。」「いい加減だ。あてにならない。」などと出てくる。

出典古今集 恋五
「秋風は身を分けてしも吹かなくに人の心のそらになるらむ」
[訳] 秋風は人の体を中に分けいって吹くわけではないのに、あの人はどうして心がうつろになって冷たくなっているのだろう。

この内容を考えてみると、「うつろ」の部分を「空虚」、或いは、「空っぽ」と考えると、「くうなり」に通じるような気がする。「うつろ」も「空ろ」だから、結局意味は同じなんでしょう。

出典源氏物語 帚木
「『それ、しかあらじ』と、そらに、いかがは推し量り思ひくたさむ」
[訳] 「それは、そうではあるまい」と、いい加減に、どうして当て推量で軽べつするのであろうか。

こちらになると、「いい加減」という言葉が当てはめられているけれど、「そうじゃないと、何も考えずに、どうして当て推量で軽蔑するのだろう?」にすれば、「くうなり」に通じるように感じますよね。

で、最初に戻れました。何も考えていないような、空っぽな心を強調する「上の」を付ける事で、「空なる心」を強調したんだな・・・。

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