自分を現す人称代名詞は、日本語の場合、やたらと多いです。特に男性が使う言葉が多いような気がします。フォーマルな場面では「わたし」や「わたくし」という言葉も使いますが、他にも「俺」「僕」「小生」「吾輩」「我」「拙者」「吾輩」「朕」「それがし」などなどなど。

今の時代だと、「拙者」とか「それがし」なんて言葉は時代劇でしか聞く事はなく、男性が多く使うのが「僕」と「俺」。この二つも、どちらかと言えば、砕けた感じがするのは「俺」。使う人によっても違いますが。

イメージ的にちょっと澄ました感じで使われている「僕」ですが、この字って「しもべ」ですよね。今は誰もそんなつもりで言ってないですが、「僕」は「小生」と同じ謙称。相手に対してへりくだった言い方なので、「あなたのしもべ」みたいな意味そのものってことになります。
スサノオノミコトも読み方は違っても「僕」と使っていたみたいですから、随分古くから使われている言葉です。

ただ、最近使われるようになった理由は、尊王攘夷の志士たちが「天皇陛下の僕」と言う意味で使い出したのが現代に至る・・・という状況のようです。
どちらかと言えば、女性に対して「あなたのしもべですよ」なんて事が使われ出した最初だと面白いのですけどね。
時々話題になる「君が代」の「君」は天皇陛下だと教わっていますが、もともとは「あなた」という広義の意味で使っていあ歌のようですから、今も昔も変わらない男女の関係なんて意味があってもいいですよね。

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