福島に寄せて

日本に原爆が投下されたのは、1945年8月。まず広島に投下され、その三日後、長崎にも投下。

日本原子力研究所が東海村に設立されたのは、1956年。
1963年10月26日、初発電を行った事から「原子力の日」と呼ばれているらしい。
同じ東海村で日本初の原子力発電所が建設され、1966年7月25日運転を開始した。

福島原発で事故が起こったのは、2011年3月11日。
東北で最大級の地震が起こった日。日本人ならこの日、津波が東北を飲み込むさまをテレビで見ていたに違いない。
同時に、世界を震撼させたのは、福島の原発事故。あれから2年が経とうとしているが、未だ解決の道筋は見えない。

人類はどのくらい、一つの物を管理する事が出来るのか?
また、人類は、いつまで同じ言葉を話し、同じ文字を使い続けるのか?
エジプトの象形文字は、ロゼッタストーンがなければ解読できなかった。マヤ文字は、まだ完全には解読されていない。
エジプト文明の終焉は紀元前30年ころ。マヤ文明がスペインに完全に併合されたのは17世紀。

原発から生まれる放射性廃棄物。ウラン238、ウラン235、プルトニウム。さらに、その他生成物に含まれる物質の中にマイナーアクチノイドと呼ばれる物質がある。超ウラン元素からプルトニウムを除いた物質の総称で、決して自然界には存在しないネプツニウム、アメリシウム、キュリウムが含まれている。

ウラン235の半減期、7億年。ウラン238が45億年。ネプツニウム236は、15.4万年、ネプツニウム237が214万年、ネプツニウム239は2.4日。アメリシウム241は432年、アメリシウム242は141年、アメリシウム243は7370年。キュリウム244は、18.1年。キュリウム247は1560万年。

数万年の監視が必要なく、100年から500年の監視ですむ消滅処理が検討されているのがオメガ計画で、「日本の長期的、先導的な研究開発計画」とされている。実用化の目処は立っていない。

私たちは、いったいどんなものを未来に残していくのだろう。

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