全てが手から離れる時というのは、こういう感じかもしれない。
両手に余って、ちょっと好い気になって、
結局、自分では扱いきれず、ポロポロと砂が流れ落ちるように
集めても集めても、すり抜けていく水のように
気づいてみると、かけらしか残っていないようで
どこで、どう、何を間違ったのか
考えようと思うけれど、
そんな思いもすり抜けて
ただ、残骸の中で佇むしかなくて。
拾い集める勇気も
傍に行く勇気もなくて
ただ、ごめんねと。
そんな思いだけが溢れてくる。
もし、今、何か伝えてもいいよと言われたら
伝える言葉は一つだけ。
寂しい。